
『千葉雄喜/死ぬか生きるか』
1:『そのED、荒れてます』
※筆者注:
2026年9月25日、Netflixで『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』の2nd & 3rd STAGEが配信開始。
新エンディングは、ラッパー・千葉雄喜の書き下ろし「死ぬか生きるか」。
洋楽が続いてきたジョジョのEDに日本人ラッパーが来たことが火種になって、「ED酷すぎじゃない?」という投稿は1万3000いいねを超えた。
この外野の声に関しては、これはディスでもビーフでもない。ただの外野の声。
※注釈
『Dis/ディス』=特定の相手を攻撃するラインや曲。
『Beef/ビーフ』=その撃ち合いが続いている揉め事のこと。
「ディス」は、「リスペクトしない(disrespect)」が語源だとも言われている。
相手の名前を出して、曲の中で殴る。
「ビーフ」は、揉め事そのもののこと。
もともとは英語のスラングで「文句」「遺恨」を指す。
ラップの世界では、このビーフが曲の応酬になることが多い。
相手が曲で返してきて、さらに返して、と続く。
話を始める前に、「叩かれる側」の話から。
実はこの千葉雄喜、最近では海外勢ともコラボし、楽曲を発表している。
コミュニティでは、筆頭の有力勢。(甲乙、優劣はさておき。)
元は318(プロデューサー)からのスタジオ出身で、最近で言うと、これもヒットしたか。
では、コミュニティの外から線を引かれる話の次は、内側で線を引き合う話をしよう。
海外で最近の大きなビーフとディスと言えば、ドレイクとケンドリックラマーが挙げられるだろう。
7か月かけて、1曲で決着した喧嘩
火種は、2023年10月、Drake & J. Coleの"First Person Shooter(FPS)"でKendrickの名前が出たこと。
着火は、2024年3月22日、Metro BoominとFutureの"Like That"。
Kendrickはここで「ビッグ3」という見立てをあっさり蹴った。
そこから応酬が始まって、Drakeは4月19日に"Push Ups"で反撃。
この間にも曲は何本も飛び交ってるけど、全部は追わない。
決着は、5月4日の"Not Like Us"。
この曲の『Why you trollin' Like a bixxh?
Ain't you tired?
Tryna strike a chord and it's probably A-minor』は、
語り継がれるべきライン。
"Meet the Grahams"から24時間もたたずに落とされた。
結果はHot 100で1位2週、年間6位、そして2025年2月のグラミーで5部門、うちソング・オブ・ザ・イヤーとレコード・オブ・ザ・イヤーも獲った。
では、ここ日本での動向はと言うと?
まず最近で日本のビーフに発展している件については、T.i.G skyseaとREAL-Tの両名が挙げられるね。
ただこれも面白がって煽った配信者が詰められるという事態になってしまった。
こっちは声低いか。
こっちはちょっと声高いか。
で、つい先日アップされた動画がこれ。
これは声あんまり高くないな。
と、ここまで書いて、日本と海外を比較した時に、日本はちょっとヌメッとした質感があるな。
基本、ディスとビーフはコミュニティの発展の為にあるとは思っているんだけども。
このシーダのように。
もちろん海外でも、きれいな話ばかりじゃない。
Kendrickのあとには、DrakeがUMGを相手に訴訟を起こすところまで行った。
重い主張も飛び交った。
でも、『言えない』と『言わない』は違うよね?
その結果、コミュニティとしての濁りは、ちゃんと出た。
ま、そんなこんなで。
最後は神奈川、相模原を代表するラッパーのNORIKIYOの名曲を紹介して、終わりにしようと思う。
以上、ここまで。
「コミュニティの質に繋がる」と書いたけど、質なんて測れない。
そう思いたい、が半分。
自浄作用って、濁りを消す事じゃなくて、濁りが見えるようになる事なんじゃない?
見えるから、線を引き直せる。
千葉雄喜のEDだって、外から線を引かれたから、今回、「ヒップホップって何なの?」を話すきっかけになった。
あとは、聴いてほしい。
"Not Like Us"でも、「死ぬか生きるか」でも、どっちでもいい。
ただ、声の高い方はダメだな、やっぱり。
次はないよ。
ではでは、また。