
『Mortal Shell II/モータルシェル2』
2026年8月20日発売
発売日:
2026/8/20
メーカー:
Playstack Limited
ジャンル:
アクション
音声:
英語
表示言語:
日本語,イタリア語, ウクライナ語, スペイン語, スペイン語(メキシコ), ドイツ語, フランス語 (フランス), ポルトガル語 (ブラジル), ポルトガル語 (ポルトガル), ポーランド語, ロシア語, 中国語 (簡体字), 中国語 (繁体字), 英語, 韓国語
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以下はPlayStationStoreより引用
Mortal Shell II は本作単体で楽しめるMortal Shellの続編で、ハイスピードの手強い戦闘、アップグレードオプションが充実した奥深い武器デザイン、コンパクトなオープンワールド内の自由な探索の強化など、オリジナル版を大幅に拡張したタイトルだ。
STORY
Mortal Shell IIの荒廃した世界のあちこちには、非凡な戦士たちの死体が転がっている。それらの死体を見つければ、戦士たちを自分のモノにして、彼らが生まれつき持つ力と習得してきた能力を呼び起こすことが可能だ。戦士たちが持つそれぞれの能力をうまく使って自分の戦闘スタイルを進化させ、失われた記憶を見つけ出し彼らの秘密を解き明かそう。
Mortal Shell IIのコンパクトなオープンワールドは、過激で狂った思想を持つ敵が立ちはだかる屈折した道でつながっている。迷い込んだプレイヤーを、新たな戦士の力や追加ストーリー要素、強力で不思議な武器、アップグレード、珍しいアイテムなどと共に迎えるぞ。
廃墟となった古代神たちの神殿を訪れて、禁断の森や凍てつく墓地を越え、骨でできた城砦に足を踏み入れよう。
このように取り残されたスポットの合間には80以上のダンジョンが点在しており、それぞれが旅の中で身に着けた力や集めた武器を試す難所となっている。
君が操るのはHarbinger。危険な異形の生物がガッチリと守る、盗まれたUndermetherの卵を奪還するという使命を負っている。
Mortal Shell IIの戦闘システムは、軽やかで表現力豊か。スタミナゲージをなくし実行オプションを強化して、動きのあるカオスなダーク感強めのファンタジーを実現。正確さと激しさが求められる、ハラハラの戦闘が繰り広げられるぞ。
引用ここまで
独特の世界観を引き継いだ続編『Mortal Shell II/モータルシェル2』
本編ストーリー部分をクリアしたので、そのレビューを。
ネタバレもあるので、注意。
これは"卵"と"使者"、そして”偽りし神々”の物語
本作『Mortal Shell II』は、2020年発売の『Mortal Shell/モータルシェル』の続編にあたる作品。
前作は賛否こそ分かれつつも全世界で50万本を売り上げ、一定の評価を得たタイトルだった。
本作では、続編でありながら完全独立型のアクションRPGとして設計されており、前作を未プレイでも問題なく楽しめる作りになっている。
(※実際、前作を知らなくても世界観への没入は妨げられなかった。むしろ、この完結感のある単体設計が、今作の世界観の説得力をより強めている気がする。)
世界観とストーリーについて
『Mortal Shell II』の舞台は、荒廃した世界。
プレイヤーである主人公『Harbinger/ハービンジャー(前兆、前触れを示す者)』は、この世界で、非凡な戦士たちの死体――「シェル」を使用し、それを身に纏うことで彼らの力を呼び起こせる。
その身体と能力を駆使して、盗まれた『Undermether/アンダーマザー』の卵を奪還し、浄化するという使命を背負った存在となっている。
そして、この世界観の強度を語る上で外せないのが、造語のレベルにまで貫かれた一貫性。
「Undermether」「Sester」など、細部の綴りや響きに至るまで統一感のある命名がされていて、それが異様な説得力を生んでいる。
大別すると、『コズミックホラー』――もっと乱暴に言えば、『ラブクラフト』や『クトゥルフ』の流れで捉えられる作品だと思う。
(※このジャンルが好きな人間としては、イントロの時点でガッチリ心を掴まれた。)
そして音楽。
これがまた良かった。
儚さと美しさが同居した音像――個人的には、『ダークメタル』のサブジャンルの一つである『ブラックゲイズ』的な浮遊感を強く感じた。
世界観の不穏さと、この音楽の美しさのコントラストが、序盤から最後まで効いている。
(というか結構、世界観と音楽の良さでラストまで駆け抜けたって感じか。)
ちなみに今作のリュート音楽を担当した『Alexandr Bulgarov/アレクサンドル・ブルガロフ』って、こんな感じ。
メッチャ良いよね!
概要欄より引用して、意訳。ー
『Mortal Shell 2』ベータ版はすでに数えきれないほどプレイされていて、正式リリースも間近ということで、ゲーム内の「吟遊詩人のリュート」で演奏される旋律のタブ譜を求める声が結構寄せられています。
以下は、そのリュートの音楽を手がけた、とても才能あるミュージシャン、Alexandr Bulgarovからのメッセージです。
「残念ながら、僕はGuitar Proの類似ソフトやタブ譜を書くコツを、結局最後まで掴めませんでした。単純に、それをやる根気がないんです。なので代わりに、これらの曲を全部自分で弾いてみた動画をサクッと撮ることにしました。 あのリュートのちょっと変わった音色は、ある小さな実験から生まれたものです。Cold Symmetryの開発陣から『できるだけ生々しく、アンダーグラウンドな響きにしてほしい』と頼まれまして——ちゃんとしたギターの音というより、木の切れ端やその辺に転がっていた何かで、文字通り手作りしたような、粗削りな弦楽器っぽい音にしてほしい、と。
それで、ウェスタンギターにナイロン弦を張って、トラスロッドを緩めてみたんです。
その結果生まれたのが、この奇妙で、生々しくて、驚くほど本物らしい音でした。
チューニングについては、曲のいくつかはオープンEメジャーやオープンEマイナーで演奏しています。 この動画を見てもらえれば、これらの曲が実際どう演奏されているか、より分かりやすくなると思います。ありがとう! -Alexandr」
ー引用ここまで。
盗まれたのは、卵だけではなかった
ここから先はがっつりネタバレになるので、注意してほしい。
物語の核にあるのは、聖書的なモチーフの再構築だと思う。
マザー(Undermether)が下天した際、招かれざる者もそれに付随して世界に降りてきてしまい、それが今の荒廃を招いているという構造。
そして、その「招かれざる者」の正体こそが、蛇であり龍(のようなもの)になっている。
堕天と、それに紛れ込んだ罪。
人間の理解を超えた神的存在の降臨に、望まれざるものが付き従っていたという構図は、まさにコズミックホラー的な「知ってはいけないことを知ってしまう恐怖」にも通じるものがある。
"Undermether"に畳み込まれた五層の意味(Metherの説明について)
- 物理的な「落下」
天から降ってきた、colossal otherworldly being(巨大な異界の存在)。 - 物理的な「埋没」
Marrow Keepの地下に、その本体が眠っている。 - 階層的な「降格」
"under-"は単なる物理的な「下」だけでなく、underboss(アンダーボス)のような序列的な「下位」の含意も持つ。本来はもっと上位の存在だったはずが、この世界では"under"の存在に位置づけられている——堕天というテーマそのものを、接頭辞一つが先取りして示唆している。 - "mether"=実在するケルト語彙としての「共飲杯」
"mether"は単なる造語ではなく、アイルランドに伝わる実在の単語(アイルランド語:meadar)。共同体で分かち合う「友情の杯」を意味し、元々はミード(蜂蜜酒)を飲むための木製の器だった。 - "mether"に宿る、癒しと集いの含意
語源をさらに遡ると、「治癒の酒」を意味する"metheglin"(meddyglyn)とも繋がりがあり、また「集まり」を意味するアイルランド・ゲール語"Mehill"に由来するという説もある。つまり"mether"には、単なる「器」以上に、癒しと集いという含意まで重ねられている。
※余談だけど、この雰囲気――宗教的・神話的モチーフを軸にした、独特で人を選ぶほど濃密な世界観――は、国内でカルト的人気を誇った『煉獄 THE TOWER OF PURGATORY』及び『煉獄 弐 The Stairway to HEAVEN』を思い出させるところがあった。
ダンテの『神曲』を下敷きにした、あの飲み込まれるような世界観の匂いに近いものを感じた人は、きっと本作にもハマると思う。
ゲームプレイと新要素について
今作は、スタミナゲージというものがなく、実行オプションを強化する方向で戦闘がデザインされている。
動きのあるカオスな、ダーク感強めのファンタジー戦闘といった趣。
(※ブラッドボーンをもっと軽快にした感じ。ライズオブPよりは簡単かなくらい。)
シェルという独自システムのもと、近接武器・補助武器、それらを強化する要素を組み合わせて自分好みの戦闘スタイルを構築できる。
探索面もコンパクトなオープンワールド形式で、寄り道の要素も豊富。
ただ、正直に書いておきたいのが、ゲームバランスの粗さについて。
序盤はかなりキツめ。中盤は中だるみを感じる場面もあった。
そして終盤からラストにかけては、率直に言って『放り投げ』感が強かった。
個人的には、最後まで進めた原動力は戦闘バランスというより、物語的な関心の方が大きかったように思う。
(プラス世界観と音楽)
(※筆者の場合、初期にプレイするシェルでクリティカル、隠れ身みたいなやつで、ずっとゴリ押しでクリアした。)
それでも救いだったのは、プレイアブルキャラ――つまり各シェル自体にもそれぞれのストーリーが設定されている点。
キャラクリエイトについて
キャラクリエイトは無し。
服装がシェルとキャラクターともに、いくつかアンロック式で用意されている。
ローカライズについて
翻訳については、概ね問題無し。
(※筆者プレイ時は、一部のフレーバーテキストに未翻訳があった。)
語調、口調の切り替えもできている。
(筆者のプレイ環境は、英語音声の日本語字幕。)
グラフィックとゲーム内での処理落ちなどについて
筆者がプレイした環境(PS5)だと、グラフィックと処理落ちは特に発生しなかった。
グラフィックについては、特に気にならずに、風景を楽しめるレベル。
暗い所がかなり暗かったので、明るさ設定をしたくらいかな。
最後に
繰り返しになるが、序盤からマップ探索の自由度も含めて、難度込みで手ごたえ、歯ごたえは感じられた。
ニューゲーム+も用意されており、強化の天井が取り払われ、敵の強さも可変になる。
やり込みたい人はとことんやり込める設計にもなっている。
アップデートや、この先出るかもしれないDLCで、今作がさらに拡張されていくのも楽しみにしたい。
以上ここまで。
音楽と世界観(ギーガーやベクシンスキー好きならいいかも。)に刺さったなら、おススメ。
ではまた。