今日紹介する動画はgotyeの「Somebody That I Used To Know」
想いというものは、難しく・・・
▼Somebody That I Used To Know
▼プロフィール
ベルギー生まれ、オーストラリアを拠点に活動するシンガー・ソングライター/マルチアーティスト。
この曲は2012年に発表された。グラミー賞 最優秀レコード賞にも選ばれたもの。featされているkimbraはニュージーランドのシンガーソングライター。この曲で注目される事となったシンガー。
この曲以前に2011年にアルバムをリリースしている。
内容は男女の出会いから別れをそれぞれの目線で綴ったもの。
前提として、曲や歌詞の解釈はそれぞれ各々によるものといった事を踏まえて、これから個人的な解釈、考えを書く。
この曲、メロディーが秀逸という事は、言うまでもないが、
PVの内容が上等の短編映画を1本見ているようでとても良かった。
男の方は出会いから侵襲的な価値観で女に対し、同化を求め、女の方はそれに対し、次第に嫌悪感が出始める。
最期には顔も見たくないし、電話番号までも変えてしまう。あげく二人の思い出の品々は友人に引き取りに行ってもらうといった始末。
その事、行為に対して、男は執着を装ってないようでいて、その実、執着をしている。
1番が男性目線の歌詞、その後、サビからの2番、そこは女性目線での内容。サビで掛け合うという構成。
又、1番と2番で付き合っている間の両方の解釈もズレている所もリアル。
【女はヒドイ事を言われていた、されていたと言っている所やその事を男が自覚していないのか、その事実には触れたくないのか男の歌詞では出てこない所など】
曲の構成やPVの内容はシンプルながらも恋と執着と性差という事をうまく表現できているなぁと感じた。
featされているkimbraの表情、声の表現も凄く良い。二人のコントラスト(男性と女性の目線、心情の違い)を際立たせている。
何よりも一番心に刺さったのは、曲の最後の瞬間、男は絵具に塗れたままになるのだが、女は何も塗られていない状態になる。
それがいみじくも男が一番女に惹かれた最初の瞬間という所が、この曲の題名にも掛かってきて、少し身につまされる思いがした。
まるっきり楽しい恋愛のお話ではないが、時にはこういった事を考えてみるのもいい機会かも。
▼Gotye performing "Somebody That I Used To Know" on KCRW
こちらはKCRWというアメリカのラジオ番組でのもの。ライブも中々に味わい深いものに。